かつて広島東洋カープの主軸としてプロ野球を席巻していた頃から、彼のポテンシャルは群を抜いていた。しかし、渡米を決意した瞬間から見据えていたのは、日本での成功体験に安住することではない。MLB(メジャーリーグベースボール)の猛者たちと対等に渡り合うためには、根本的な肉体のスケールアップが不可欠だと見抜いていたのだ。
渡米前の体重約90kg前後から、一時期は100kgの大台に迫る勢いでビルドアップを敢行。単なる増量ではなく、走力や守備のキレを犠牲にしない緻密なアプローチが踏襲された。日本時代に魅せた繊細なバットコントロールに、メジャー級のパワーエンジンを搭載する作業。それが彼の思い描いた進化のロードマップだった。