「虎の穴=過酷な育成機関」というイメージを日本中に決定づけたのが、1968年に連載が始まった梶原一騎原作・辻なおき作画による不朽の名作漫画『タイガーマスク』です。作中に登場する「虎の穴」は、世界中から孤児を集め、過酷を極める殺人トレーニングを課して冷酷無比な悪役レスラー(ヒール)を育成する闇の巨大組織として描かれました。
主人公の伊達直人はこの組織で鍛え上げられ、黄色い悪魔「タイガーマスク」としてデビューを果たします。しかし、自身が育った孤児院「ちびっこハウス」を救うために組織への上納金を反故にし、裏切り者として命を狙われることになります。次々と送り込まれる凶悪な刺客レスラーとの死闘は当時の少年たちを熱狂させ、「虎の穴」というフレーズは単なる危険地帯を超え、「過酷な試練を通じて圧倒的な力を授ける伝説の組織」の代名詞としてポップカルチャーの金字塔となりました。