本館の前に立つと、まず目を奪われるのがブロンズ製の大きなタワーだ。カナダの時計職人レイモンド・サンダース氏によって制作された世界でも珍しい蒸気時計。15分ごとにボイラーからの蒸気が勢いよく吹き出し、5音階の汽笛でメロディを奏でる。刻限を知らせるその音が街角に響き渡ると、通行人が一斉に足を止め、スマートフォンやカメラを空へと向ける。
館内に足を踏み入れると、ノスタルジックな電球の光が温かく空間を照らす。木の温もりが残る大階段を登ると、吹き抜けの2階フロアから一階を見下ろす圧倒的な景色が広がる。ガラス工芸品と融合した繊細な作品から、アンティークの大型ディスクオルゴールまで、視界を埋め尽くす光景はまさに壮観の一言に尽きる。