ふるさと納税を巡る「換金戦争」は、自治体間の激しい寄附金集め競争から始まりました。かつて一部の自治体が提供したAmazonギフト券や旅行券、商品券などの高還元率返礼品は、寄附額の4割から5割が即座に現金同等物として手元に戻る仕組みとして過熱。これらは金券ショップやオンライン買取サイトですぐに現金化され、本来の「地方創生」という理念を完全に歪めていました。
この事態を重く見た総務省は2019年の法改正により、「返礼品は寄附額の3割以下の地場産品に限る」という法的拘束力を持つ告示基準を施行。これにより、換金性の高い金券類は全国の自治体から完全に締め出されました。
規制の手は自治体だけでなく仲介ポータルサイトにも及んでいます。総務省はさらなる過熱を防ぐため、大手ポータルサイトが独自に付与していたポイント還元を2026年10月以降全面的に禁止する新基準を導入。寄附額の10%〜20%を超えるポイントを付与し、実質的なキャッシュバックを行っていた手法にもメスが入りました。2026年現在、制度全体が「現金同等物のバラマキによる集客」を完全に許さない構造へと刷新されています。