ネット上で「宇宙の黒騎士の実証写真」として最も広く知られているのが、NASAのミッション番号STS-88(1998年12月)で撮影された一連の画像(NASA画像識別番号:STS088-724-66など)です。漆黒の宇宙空間を背景に、鋭利で複雑な幾何学的形状をした黒い構造物が鮮明に写し出されており、見る者に強烈なインパクトを与えました。
しかし、NASAの公式記録および宇宙飛行士たちの証言によると、この物体の正体は「船外活動中に誤って船外へ漂流した熱防護サーマル・ブランケット」です。国際宇宙ステーション(ISS)の最初期モジュールである「ユニティ」と「ザーリャ」を結合する作業中、固定具から外れて宇宙空間へ流出してしまった遮熱カバーでした。断熱シート特有のしわや反射、光の当たり具合によって、まるで異星人のハイテク宇宙船のような異様なシルエットとしてカメラに記録されたのです。