世間では長年、「なぜ水谷豊の代表作であるテレビ朝日系『相棒』に趣里が出演しないのか」「父の監督映画に出演しないのは確執があるからではないか」という憶測が飛び交うことがありました。しかし、真相は不仲などではなく、お互いのプロ意識に基づく厳格な相互尊重にあります。
水谷豊は以前からインタビューで「娘の仕事には一切口を出さない」「一人の表現者として彼女の選択を尊重している」と語っており、趣里側も「親の力で役を得たと見られることは、作品に対しても他のキャストに対しても失礼になる」という強い倫理観を持っています。
一方で、家庭内での親子関係は極めて良好です。母・伊藤蘭のコンサートに趣里が足を運んだり、父・水谷豊が娘の出演舞台をお忍びで観劇し、目立たない席で涙を流していたという目撃談は演劇関係者の間でよく知られています。
親の威光を仕事の道具にしない「仕事上の完全な自立」と、家庭内での「温かな信頼関係」。この二つが明確に分離されていることこそが、水谷家の健全な家族関係の真髄です。