インターネットとSNSが飽和した現代において、画像の拡散やデジタルタトゥーの問題は深刻さを増している。誰もが簡単に自撮りを発信できる時代だからこそ、逆に「紙のメディア」としてパッケージングされた写真集の価値が際立つ。
『Santa Fe』は、インクの匂いや紙の質感を含めて一つの作品だった。スマートフォンの画面をスクロールして消費される刹那的な画像とは異なり、本棚に置かれ、時間をかけて鑑賞される。この「物質としての重み」が、作品の尊厳を守り続けてきた。デジタル社会だからこそ、私たちはあの時代が持っていた、フィジカルな表現の強さに憧れを抱くのだ。