「生まれた時から、お腹のベルトが手放せなかった」――彼の個性「ネビルレーザー」は、一見すると派手で強力な能力に見えた。しかし、その実態は身体と個性が適合していないという致命的な拒絶反応を伴うものだった。なぜ彼だけが、これほど不完全な身体で生まれてきたのか。
その理由はあまりにも残酷だった。彼は生まれつき「無個性」だったのである。裕福でありながらも息子を愛するがあまり焦燥感を募らせた両親は、魔手オール・フォー・ワン(AFO)との契約に手を染めてしまう。幼い少年に与えられた能力は、希望の光ではなく、家族の命運を人質に取られた屈辱と恐怖の鎖に他ならなかった。派手な衣装と過剰なナルシシズムは、己の恐怖と罪悪感を隠し通すための必死の仮面だったのだ。