施設の中央部に足を踏み入れると、吹き抜けの壁面いっぱいに飾られた大凧が訪れる者を静かに見下ろしている。毎年5月に江戸川河川敷で開催される「春日部大凧あげ祭り」は、江戸時代後期から続く伝統行事だ。百数十年以上の歴史を誇り、数百人もの引き手が一致団結して空へと舞い揚げる姿は圧巻の一言に尽きる。
館内に展示されている凧は単なる装飾ではなく、実際に祭りで使われるものと同等のスケール感を体感できる貴重な展示物だ。和紙と竹組みだけで作られた巨大な構造体を間近で観察すると、職人たちの精巧な技術と熱い情熱がひしひしと伝わってくる。歴史的な資料展示コーナーも併設されており、伝統文化の深みにじっくりと浸ることができる。