「公衆電話からナビダイヤルにかけるとどうなるのか」という点も、一般にはあまり知られていない盲点の一つだ。実は、ナビダイヤルは公衆電話からかけた場合、昼間・夜間であれば「およそ10円で数十秒から1分程度」通話できる設定が存在し、スマホからかけるよりも割安になる場合がある。しかし、10円玉やテレホンカードが猛スピードで消費されるため、現代において実用的とは言えない。
また、楽天モバイルの通話アプリ「Rakuten Link」を利用しているユーザーも注意が必要だ。Rakuten Linkは国内通話無料を謳っているが、ナビダイヤル(0570)宛ての発信はアプリ側で標準の電話アプリへ自動ルーティングされ、例外なく20秒11円の通常ナビダイヤル従量課金が発生する。
【プロの結論】デジタル化時代の通信リテラシーと自己防衛の判断基準
企業が電話受付を0120から0570へ切り替える動きは、経済合理性とカスハラ対策の観点から今後も後戻りすることはないだろう。通信における発信者課金は、ユーザーに行動変容を促す一種の「プライシング・ナッジ(価格による誘導)」として機能している。
利用者に求められる賢い判断基準は極めてシンプルだ。緊急度が高く一刻を争うトラブル(クレジットカードの不正利用停止や航空券の当日変更など)であれば、20秒11円のコストを割り切ってナビダイヤルで即座に連絡すべきである。しかし、急ぎではない一般的な問い合わせや手続きであれば、「03/06の代替番号を探す」「Webチャットや折り返し予約を利用する」というデジタル防衛策を徹底することが、無駄な出費を防ぐ唯一の鉄則である。