現代の高校野球は、感覚だけに頼る時代を終えた。練習場に設置されたトラッキングシステムで弾き出される数値が、選手のポテンシャルを可視化している。球回転数、変化量、打球角度——こうしたデータに裏打ちされた「隠れた怪物」たちが甲子園の土を踏む。
地方大会の数字だけでは測りきれなかったある右腕は、ラプソードによる測定でNPBトップクラスに匹敵するホップ成分を持つことが判明した。一見すると打てそうな直球に打者の空振りが連発する理由は、この数値が物語っている。データ分析を元に自らのフォームを微調整し続けた努力の結晶が、聖地のマウンドでいよいよそのベールを脱ぐ。