エンジン音が存在しないEVにおいて、車内に響く最大の騒音源はタイヤと路面が接するロードノイズである。そのため、EV専用タイヤには極めて高い静粛性が要求される。内部に吸音スポンジを配置する技術や、トレッドパターンの最適化によるパターンノイズの低減は、いまや必須の要素となった。
同時に、急速な摩耗を防ぐための耐摩耗性強化も急務だ。タイヤ製造業における素材開発の前線では、シリカの配合比率の見直しや、ナノレベルでのポリマー制御が進む。消費者が購入後の維持費を意識する中、長寿命と静粛性を高次元で高バランスさせた製品群が、交換用(RE)市場でも圧倒的な支持を集めつつある。