バキバキに割れたスマートフォンの画面をそのまま使い続けている人を、街中で見かけることは珍しくありません。修理代の数万円を捻出できない、あるいは「動くからいい」と諦めてしまう心理状態。ここには、経済的な困窮だけでなく、生活を整えるための精神的なエネルギー(認知資源)の枯渇が見て取れます。
財布がレシートでパンパンに膨らんでいる、バッグの角が擦り切れている、傘がビニール傘ばかり。これらの一つひとつは小さなことですが、積み重なることで「生活の乱れ」として他者に伝わります。お金がない状態は、人の視野を狭くし、目先のタスクをこなすことだけで精一杯にさせてしまうのです。その結果、持ち物のメンテナンスという「急ぎではないけれど重要なこと」が後回しになります。