校内での合唱とは異なり、デジタル空間が絡むと法的ルールは一変します。著作権法38条は「その場にいる聴衆に向けた生の上演・演奏」などを想定しており、インターネットを通じた送信、すなわち「公衆送信権(送信可能化権を含む)」の免責には原則として適用されません。
運動会や卒業式の様子を撮影し、学校の公式YouTubeチャンネルやSNSでライブ配信・アーカイブ公開する場合、校歌の音声が含まれていると公衆送信権の侵害に問われるリスクが生じます。YouTubeなどの主要プラットフォームはJASRAC等と包括許諾契約を結んでいるため、JASRAC管理楽曲の「生演奏・合唱」であればプラットフォーム上の配信自体は適法となるケースがあります。しかし、CD音源(市販音源)をそのままBGMとして流す行為は隣接権(原盤権)の侵害になるほか、JASRAC非管理楽曲の場合は作詞・作曲者から直接の配信許諾を得なければなりません。