走法の進化とともに無視できないのが、ランニングギアの劇的な進化である。特にNikeが先鞭をつけた高反発プレート内蔵スパイクの登場は、短距離走の概念そのものを変えつつある。カーボンプレートと超軽量フォームの組み合わせは、ランナーの接地エネルギーを効率よく前方への跳ね返りへと変換する。
しかし、こうした最新スパイクや高機能フィットネスシューズのポテンシャルを引き出すためにも、正しいバイオメカニクスの習得が前提となる。フォームが崩れた状態で高反発ギアを使用すると、地面からの反発を全身で受け止めきれず、アキレス腱やシンスプリントといった障害のリスクが高まる。ギアの進化に負けない身体の使い方をマスターすることが、現代のランナーには求められている。