運動生理学の視点から三井のプレイを分析すると、ある恐ろしいほどのリアルさが浮かび上がる。2年間のブランクによるスタミナ不足は隠しようもなく、試合終盤になると彼は呼吸すらままならない状態に陥る。
しかし、脚が上がらなくなり、腕が上がらなくなっても、彼のシュートフォームだけは絶対に崩れない。これは中学時代に徹底して叩き込まれた身体運動の記憶(マッスルメモリー)が、意識の限界を超えて機能していることを示している。意識が朦朧とする中でボールを放ち、ネットを揺らすあの静寂の美学。スポーツ科学の観点から見ても、完璧なフォームの自動化がもたらす極限のパフォーマンスとして説得力に満ちている。