シャチ オスメス 背びれ 違いは、海洋哺乳類の中でも特に顕著な「性的二型(オスとメスで形態が大きく異なる現象)」の一例として知られています。幼少期のシャチは性別による背びれの差がほとんど見られませんが、性成熟を迎える12〜15歳頃を境に、オスの背びれだけが爆発的な縦方向の成長を遂げます。
メスの背びれは生涯を通じて高さが約0.8メートルから1.0メートル前後に留まり、後ろに向かって緩やかに弧を描く「鎌形(後屈した形状)」を保ちます。対照的に、成熟したオスの背びれは直立したシャープな「巨大な二等辺三角形」へと変貌します。
なぜオスだけがここまで極端に背びれを大型化させたのか。進化生態学では、孔雀の飾り羽と同様に、メスに対する健全性や強靭さのアピール、あるいは群れ内部での優位性を示す視覚的なディスプレイ機能(性淘汰)として発達したという説が極めて有力です。