高速・大容量通信のインフラ整備が世界規模で急速に進んだことで、海外滞在時における通信環境は劇的な変貌を遂げた。かつては低速な3Gや4G回線が中心であった国際通信も、現在は5G国際ローミングの対応エリアが主要都市を中心に激増している。
これに伴い、日本の電気通信事業を展開する大手キャリアの戦略も一変した。NTTドコモは「ahamo」による追加料金なしの海外通信提供や「世界データ定額」を軸に据え、短中期の渡航者を取り込んでいる。一方のソフトバンクも「アメリカ放題」や専用定額オプションを拡充し、渡航先でのシームレスなネットワーク接続をアピールする。しかし、定額オプションの事前申請を忘れたまま現地で通信を行った場合、旧来の従量課金制が適用され、数日で高額な料金が発生する罠は依然として残されている。