大西礼芳の表現力の原点を紐解くうえで外せないのが、その類稀なる学歴と下積み時代の経験です。彼女のキャリアは、一般的なタレントのスカウトやモデル出身ルートとは一線を画しています。
三重県立宇治山田高等学校を卒業後、彼女が進学したのは京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)の映画学科俳優コースでした。同コースの「第1期生」として入学した大西は、映画監督の林海象や俳優の永瀬正敏ら第一線のクリエイターから直接指導を受け、演技の基礎だけでなく映画制作の構造そのものを叩き込まれました。
大学在学中の2011年、演技未経験に近い状態でありながら、林海象が製作総指揮を務めた映画『MADE IN JAPAN 〜こらッ!〜』の主演オーディションで主役に大抜擢されます。当時の制作発表やインタビューにおいて、林海象監督は大西の持つ「媚びない眼差しと独特の佇まい」を絶賛。この鮮烈なデビュー作を皮切りに、映画人の間で「京都にとんでもない新人がいる」と話題を集めることになりました。
大学卒業後は、小栗旬や田中圭、綾野剛、木村文乃、坂口健太郎らが名を連ねる実力派芸能事務所「トライストーン・エンタテイメント」に所属。着実にキャリアの階段を駆け上がっていきました。