ネット上の情報やSNSの雑学ポストでは、神社の地図記号に関して事実に反する俗説がしばしば散見されます。最も代表的な誤解が「すべての鳥居マークは本殿の向いている方角に合わせて描かれている」という言説です。
地形図における鳥居マークは、記号の真ん中を通る垂直軸が常に「地図の真上(北)」を向くよう統一して描かれます。実際の神社の鳥居が南向きや東向きに建てられていても、記号そのものが回転することはありません。現地で地図を片手に探索する際、記号の向きを進路の目印にしてしまうと完全に方角を見失うため注意が必要です。
また、「外国人観光客への配慮として鳥居の記号も変更されるのではないか」という噂が定期的に浮上します。2016年に国土地理院が訪日外国人向けにわかりやすい地図記号のガイドライン(寺院の卍マークを三重塔のピクトグラムに変更する案など)を発表した際、神社の鳥居マークは外国人の認知度調査でも「日本らしさを直感できる美しいアイコン」として高い支持を得たため、変更の対象から外れそのまま存続となりました。