曹洞宗のお盆飾りにおいて、他宗派と大きく異なる重要なシンボルが「水の子(みずのこ)」と「施餓鬼(せがき)の精神」です。
仏教の教えでは、お盆の時期には先祖の霊とともに、供養を受けられない飢えた無縁仏(餓鬼)もこの世に戻ってくるとされています。道元禅師の教えを受け継ぐ曹洞宗では、すべての命に等しく慈悲を注ぐため、盆棚に特別な設えを用意します。
1. 水の子(みずのこ)の作り方と配置
生のナスときゅうりを細の目(5mm角程度)に刻み、洗った生米と混ぜ合わせます。これを生または乾燥の「蓮の葉(手に入らない場合はサトイモの葉や真菰の小皿)」の上にこんもりと盛り付けます。その脇に「ミソハギ」の花を数本束ねて添え、清水を入れた小鉢を置きます。参拝者はミソハギに水を含ませ、水の子に水滴を振りかけて清める作法(水向け)を行います。
2. ほおずき(鬼灯)を飾る理由と飾り方
鮮やかな朱色のほおずきは、先祖の霊が迷わずに帰ってくるための「提灯(あかり)」に見立てられています。盆棚の笹竹に吊るすか、果物やお菓子の盛り合わせの間に添えて彩りを添えます。
3. 盆団子(お迎え・お供え・送り)のサイクル
お盆の期間中、団子の種類を変えて供えるのが伝統的な作法です。
- 13日(お迎え団子):あんこやみたらしを絡めた甘い団子(旅の疲れを癒やすため)
- 14日〜15日(おちつき団子・お供え):おはぎや季節の和菓子、そうめんなど
- 16日(送り団子):味付けをしない白い平団子(あの世へのお土産として背負いやすい形状)