スーパーの刺身コーナーや回転寿司のメニューで頻繁に見かける「トラウトサーモン」ですが、生物学的な分類において「サケ(Salmon)」ではなく「ニジマス(レインボートラウト:Oncorhynchus mykiss)」であることは意外と知られていません。
本来、ニジマスは河川や湖などの淡水で生息する淡水魚です。しかし、淡水魚のままでは身のサイズが小さく、特有の泥臭さが残る場合があります。そこで、稚魚の段階で徐々に海水へ慣らす「海水順応」を行い、チリやノルウェーの冷涼なフィヨルドの海面いけすで大型に育て上げたものがトラウトサーモン(海面養殖ニジマス)です。
海水で徹底管理されたエサを与えて育てることで、体長60〜80cm、重さ4〜5kgまで巨大化し、脂が乗りつつも川魚特有のクセが一切ない鮮やかな赤身の魚へと仕上がります。水産庁の「魚介類の名称のガイドライン」においても、「トラウトサーモン」や「サーモントラウト」という流通名は一般に広く定着した商業名として認められています。