交番勤務で警察実務の基礎を積んだ後、女性警察官の進路は交通、刑事、生活安全、警備、総務など多岐にわたる専門部署へと広がっていきます。なかでも志望者の多い花形部門の実態を検証します。
女性警察官の刑事課配属は、急速に増加しています。特に性犯罪捜査や児童虐待、DV事案を扱う生活安全部門や強行犯捜査係において、被害女性や子どもの心情に寄り添った事情聴取を行える捜査員として不可欠な存在となっています。さらに、取り調べや張り込み、家宅捜索など、男性捜査員と完全に同等の役割を担う女性刑事も珍しくありません。捜査本部に従事する現役女性刑事は「事件発生時は何日も帰宅できない激務だが、被疑者を自供に追い込み事件を解決したときの達成感は何物にも代えがたい」と手記で語っています。
もう一つの憧れの象徴が、女性白バイ隊員(警視庁「クイーンスターズ」など)です。白バイ隊員になるためには、各管区の交通機動隊選抜試験を突破し、過酷な養成訓練を修了しなければなりません。300kg近い大型二輪車(CB1300P等)を意のままに操り、スラローム走行や急制動、一本橋走行などの極限の技術を習得します。転倒して車体を起こす訓練だけで全身あざだらけになる過酷な世界ですが、全国白バイ安全運転競技大会でも女性隊員のハイレベルな走りは毎年高い評価を受けています。
首都・東京を守る警視庁の女性警察官の評判については、全国最大の組織力を活かした教育体制や専門部隊の選択肢の広さが大きな強みです。一方で、管内の事件事故件数の多さや重要警備の頻度から、業務の密度は全国屈指のハードさとなります。地方警察本部はアットホームで地域密着型の捜査が行える一方、警視庁は最先端の科学捜査や大規模警備に携われるという、明確なカラーの違いが存在します。