衝撃的なデビューから年月が流れた。10代の頃の彼女は、どこか浮世離れした美しさと、圧倒的な透明感で映画界の寵児となった。しかし、本人はそのイメージに甘んじることを固く拒んだ。偶像的な人気に背を向けるかのように、一癖も二癖もある難役に次々と挑んできた歴史がある。
30代へと足を踏み入れた現在、演技の幅はさらに深みを増している。かつての鋭利な存在感は影をひそめ、代わりに画面全体を支配する圧倒的な重厚感が備わった。役柄の痛みに同化し、セリフのない時間すら雄弁に語らせる技術。過剰な演出を削ぎ落としたミニマルな芝居こそ、いまの彼女が到達した境地だ。