全24話の連続ドラマ終了後も、国民的な要望に応える形で数々のスペシャルドラマが制作された。中でも屈指の名作として今なお語り継がれているのが、1987年に放送された『北の国から '87初恋』だ。中学3年生になった純の淡い初恋と、大人への脱皮に伴う歪みが痛々しくも美しく描かれている。
自らの過ちによってトラック運転手に迷惑をかけた純。東京へ旅立つ長距離トラックの助手席で、純は運転手から一通の封筒を手渡される。そこに入っていたのは、父・五郎が泥にまみれた手で差し出した、シワだらけの二万円札だった。尾崎豊の楽曲が静かに流れる中、自分の愚かさと父の深い愛情を痛感して涙を流す純の姿は、日本のテレビドラマ史上に残る伝説の名シーンとなった。