大手Q&Aサイトやオンラインカウンセリングの現場には、他者には打ち明けられない視線欲求に苦しむ声が日常的に多数寄せられています。現場のリアルな相談データを分析すると、大きく3つのフェーズに分かれていることが分かります。
第1のフェーズは、日常的な振る舞いにおける視線意識です。Yahoo!知恵袋などのコミュニティでは、「カフェや街中で一人で過ごしている自分の姿を、周囲から『洗練された自立した人』として見られたい」といった相談が見受けられます。これは自意識の表出であると同時に、自らのライフスタイルを肯定してほしいという評価されたい心理の典型例です。
第2のフェーズは、対人関係における「好きな人に見られたい」という情動です。好意を寄せる相手からの視線は脳内のドーパミン分泌を促進し、強い多幸感をもたらします。しかし、相手の反応が薄いと急激に不安が増大し、過剰な身だしなみのチェックや不自然なアピール行動に発展する傾向があります。
第3のフェーズは、より秘匿性の高い露出願望の心理や性的・身体的な視線意識です。OKWaveなどの匿名掲示板では、「自室で一人でいる際やプライベートな行為の最中に、誰かに見られている状況を想像してしまう」という告白が散見されます。こうした空想に対して「自分は異常なのではないか」と苦悩する利用者が目立ちますが、臨床心理士のカウンセリング事例によると、これは自己の肉体や存在を強烈に実感したいという無意識の防衛反応や、日常の抑圧からの解放願望として現れるケースが多く、必ずしも人格的な破綻を意味するものではありません。