極端な減量が身体に刻む爪痕は、エンターテインメントの歴史にも生々しく記録されている。映画『マシニスト』で不眠症の主人公を演じるため、リンゴ1個とツナ缶1個だけで過ごし、約30キロもの過酷な減量を敢行した名優クリスチャン・ベール。その壮絶な肉体改造は映画史に残る快挙として語り継がれる一方、彼自身も後に過度な増減量が心身に与える壊滅的な負荷を認め、危険性を警告している。
また、過激な減量競争をエンタメ化した米国の人気番組『ザ・ビゲスト・ルーザー』の追跡調査は、医学界に大きな衝撃を与えた。YouTubeやNetflixで配信される健康ドキュメンタリーでも度々引用されるこの研究では、短期間で劇的な減量を達成した出場者たちの多くが、数年後に深刻なリバウンドに苦しんでいる実態が暴かれた。急速な体重減少によって破壊された代謝機能は、何年経過しても元の水準まで回復しなかったのである。