国際ニュースを理解する上で避けて通れないのが、スンナ派とシーア派の二大宗派の力学だ。この分裂は教義の違いというより、預言者ムハンマド亡き後の共同体の指導者(カリフ)を誰が継ぐべきかという後継者問題に端を発する。
慣例(スンナ)を重視し、信徒の合意によって指導者を選んできたスンナ派が全体の約85〜90%を占めるのに対し、ムハンマドの従兄弟であり娘婿であるアリーとその子孫(イマーム)のみを正統な指導者と仰ぐのがシーア派だ。現在もイランを中心とするシーア派と、サウジアラビアをはじめとするスンナ派の諸国は、中東政治の主軸を形成している。
こうした多様な国家群を束ねる国際機関が、57カ国が加盟するイスラム協力機構(OIC)である。国連に次ぐ規模を誇るこの組織は、パレスチナ問題をはじめとする人道支援や加盟国間の経済連携、文化交流において国際舞台で無視できない発言力を行使している。