湘南エリアへの移住で最大の心理的ハードルとなるのが、南海トラフ巨大地震や相模トラフ沿いの地震に伴う津波リスク、そして大型台風による水害である。茅ヶ崎市防災ハザードマップおよび神奈川県の公表資料を精査すると、代官町の地形的アドバンテージが明確に浮かび上がる。
代官町は、海岸沿いの低地から一段上がった相模野台地の砂丘列(標高約11m〜14m)に位置している。このため、神奈川県が指定する最大クラスの津波浸水想定区域(相模トラフ巨大地震モデル)において、代官町の大半は津波浸水想定区域の対象外となっている。海岸線から約1.5km〜2kmほど内陸に入っていることもあり、海沿いの国道134号周辺で想定される数メートルの津波浸水被害とは明確に一線を画す。
また、河川氾濫のリスクに関しても、西側を流れる相模川の想定最大規模降雨による浸水区域から外れており、近隣を流れる小規模河川(赤羽根川や小和田川水系)の氾濫リスクも極めて限定的だ。ただし、注意すべき点がないわけではない。
近年の時間雨量100mmを超えるような線状降水帯の発生時には、台地特有の微地形によって水が集まりやすい凹地や、舗装率の上昇に伴う局所的な内水氾濫(下水道や側溝からの雨水溢水による道路冠水)が数地点で観測されている。敷地と前面道路の高低差、雨水桝の排水勾配、過去の冠水履歴については、不動産売買契約前の重要事項説明や現地踏査で必ず確認しておくべき防衛策である。