当時18歳だった永井理子(りこぴん)は、全国規模で開催された「女子高生ミスコン」の初代グランプリという破格の肩書を背負って入居してきた。上京したばかりの若きモデルにとって、自らのパブリックイメージを清廉に保つことは芸能生命にかかわる最優先事項だった。
純朴な女子高生像を求める世間の視線、所属事務所からの過度な期待、そしてモデルとしてのブランディング。10代の少女にとって、背負わされた重圧はあまりにも大きかった。年相応に恋をしたいという自然な欲求と、「クリーンなイメージを守らねばならない」というプロ意識。その相容れない葛藤の狭間で、彼女はカメラの前で「恋に奥手な少女」を演じる道を選んでしまったのだ。