但馬屋珈琲店 本店の真骨頂は、頑ななまでに守り抜かれる布製フィルターによる「ネルドリップ抽出」にあります。ペーパーフィルターとは異なり、織り目の粗いフランネル生地を通すことで、コーヒー豆に含まれる適度な油分(コーヒーオイル)が液体へと溶け出します。これにより、深煎り特有の力強い苦味の奥にある、まろやかなコクととろけるような舌触りが生まれるのです。
自家焙煎工場で直火によって限界まで深く煎り上げられた豆を使い、お湯の温度を82度から85度前後に厳密にコントロールしながら、細口ポットから一滴ずつ湯を落としていきます。時間をかけて抽出された「但馬屋珈琲店 ネルドリップブレンド」は、一口含むと重厚な苦味が広がり、直後にビターチョコレートのような熟成された甘みが鼻腔を抜けます。酸味を極力抑えたこの味わいは、まさに日本の職人喫茶が極めた到達点といえます。
そして、この重厚なブレンドと双璧をなす名物が「但馬屋珈琲店 珈琲ぜんざい」です。大粒の小豆を丁寧に炊き上げた上品な甘さのぜんざいに、深煎り珈琲で作られたほろ苦い特製珈琲ゼリーと白玉、冷たいバニラアイスが調和。熱い珈琲の苦味とぜんざいの甘味が舌の上で交錯する瞬間は、甘味好きならずとも一度は体験すべき至高のペアリングです。クラシックなトーストやサンドイッチ類を含め、どの但馬屋珈琲店 本店 メニューも奇をてらわず、珈琲の風味を最大限に引き立てる設計が貫かれています。