「時間が経てば自然に馴染んで消えるのではないか」と期待する声も少なくありません。しかし現実には、一度完成してしまったホワイトスポットが自然治癒で完全に消失することはほぼありません。
初期の脱灰であれば、唾液に含まれるミネラル成分による「再石灰化」を促すことで、ある程度エナメル質を強化することは可能です。ホワイトスポットに対する自宅ケアとして、高濃度フッ素配合歯磨き粉やCPP-ACP(リカルデント成分を含むMIペースト)を取り入れる手法は有効な予防策となります。ただし、これらは表面を硬く補強するアプローチにとどまり、すでに深部まで進んだエナメル質の多孔質構造(乱反射の原因)を透明に戻す効果は限定的です。
特にエナメル質形成不全が原因の場合、自宅ケアのみで白斑を消去することは医学的に不可能です。それどころか、市販の研磨剤入りホワイトニング剤でゴシゴシと力任せに磨いてしまうと、周囲の健康なエナメル質を摩耗させ、かえって斑点とのコントラストを際立たせてしまう危険性があります。