この空港最大のアイデンティティであり、最大のジレンマでもあるのが「東海道新幹線」との関係だ。実は、静岡空港の滑走路の真下には東海道新幹線のトンネルが貫通している。世界的に見ても極めて稀なロケーションだ。
「ここに新駅をつくれば、東京・名古屋・京都へ直結する最強のマルチモーダルハブになる」――。県や推進派が掲げる夢の構想は、2026年現在も議論の熱を帯びている。ダイヤ過密や工事費用を懸念するJR東海側の慎重姿勢は崩れていないものの、リニア中央新幹線を巡る静岡県政の変化を受け、対話の機運は僅かながら変化を見せ始めた。新駅実現への道筋はいまだ不透明だが、アクセス改善に向けた特急バスの自動運転化実験など、足元の足腰を固める施策が先行して動いている。