かつて日本国内で長く「タブー」視され、日陰の存在として扱われてきた春画。その芸術的価値を世界に知らしめた決定打が、ロンドンの大英博物館で開かれた大規模な特別展だった。連日長蛇の列を作り、現地メディアが絶賛したことで、海外における浮世絵・日本美術の評価は決定的なものとなった。
この世界的な熱狂を受け、日本国内でも風向きが劇的に変わる。東京の永青文庫で開催された日本初の本格的な春画展には、老若男女を問わず驚異的な数の鑑賞者が押し寄せた。美術界に深く根を張っていた偏見の壁を打ち破り、文化遺産としての再評価を決定づけた歴史的瞬間である。
ピカソやロダンなど西洋近代の巨匠たちをも唸らせた構図の大胆さと線の繊細さ。海を越えて再発見された美の衝撃は、いまや国際的な学術研究の主役として揺るぎない地位を築いている。