日本のカレーシーンは長年、ルーとライスを均一に混ぜて食べるスタイルが主流だった。しかし、ここ数年でその常識は完全に崩れ去った。スリランカの伝統的な「ライス&カリー」は、皿の中央にライスを盛り、その周囲に豆のカリー(パリップ)、肉や魚のメインカリー、そして野菜のココナッツ和え(サンボール)や炒め物(マッルン)を放射状に配置する。
食べ手はこれらを少しずつ、時には大胆に混ぜ合わせながら口に運ぶ。一口ごとにスパイスの立ち上がり方と素材の甘み、酸味が変化し、最後まで食べ飽きることがない。単なる「腹を満たす食事」を超えた、ライブ感あふれる味覚体験がSNS時代の若者からベテランのカレー愛好家までを虜にしているのだ。