スペイン原産のマンザニロは、世界中でテーブルオリーブ(果実の加工用)として広く栽培されている代表的な品種です。スペイン語の「Manzana(リンゴ)」に由来する名前の通り、ふっくらとした球形に近い大粒の実をつける姿は観賞価値も抜群です。
樹形は、横方向に枝が伸びやすい開帳型(かいちょうがた)に分類されます。上にぐんぐん伸びる直立型の品種に比べて樹高を低く抑えやすいため、手の届く範囲で収穫や剪定を楽しみたいガーデナーにとって扱いやすい性質を持っています。
耐寒性に関しては、成木であればマイナス5℃前後まで耐えられますが、寒風や強い霜に当たり続けると葉を落とすことがあります。特に植え付けから1〜2年の幼木期は寒さに弱いため、寒冷地では防寒対策が欠かせません。
よく比較される人気品種「ルッカ」との違いを整理すると、それぞれの個性がはっきりと見えてきます。
- マンザニロ:樹形は開帳型でコンパクト。実は大粒で肉厚、油分よりも果肉を味わう「塩漬け(ピクルス・新漬け)」に特化。自家受粉はほぼ期待できない。
- ルッカ:樹形はやや開帳〜直立型で成長が旺盛。実は中粒で油分を豊富に含み「オリーブオイル抽出」に最適。比較的1本でも実をつけやすい傾向がある。
みずみずしい果実をそのまま加工して味わいたいなら、マンザニロがまさにうってつけの選択肢となります。