東寺尾での暮らしを検討するうえで、避けて通れない最大のテーマが「地形」と「交通手段」です。現地を訪れると、多くの人が息を切らすような急坂に出くわします。この坂道が多い地質的理由は、東寺尾一帯が多摩丘陵の東端に連なる「下末吉台地(しもすえよしだいち)」の浸食谷と尾根に位置しているためです。太古の海退期や河川の浸食によって台地が細かく刻まれ、起伏に富んだすり鉢状の地形が形成されました。
この地形特性ゆえに、最寄り駅となるJR京浜東北線・鶴見駅や京急鶴見駅、あるいは東急東横線の綱島駅・菊名駅、JR横浜線の大口駅へ向かう移動手段として、路線バスが極めて重要な生活インフラとなっています。
平日朝の通勤時間帯、主要幹線である水道道や獅子ヶ谷通りを走る臨港バスは、数分おきに次々とやってきます。「駅徒歩10分のフラットアプローチ」と比較すればバス待ちや混雑のストレスは生じるものの、便数の多さからバス待ち時間は実質的に短く、日常の通勤通学において実用的な運行水準が保たれています。