家庭で作る酢漬けがぼやけた味になる最大の原因は、大根自体が持つ約95%の水分が後から染み出し、甘酢を薄めてしまう点にあります。ここで重要になる工程が、大根の酢漬け塩もみ時間とコツです。
塩もみにかける最適な時間は10分から15分です。5分未満では細胞内の余分な水分が抜けきらず、逆に30分以上放置すると大根特有のみずみずしいクリスピー感が失われ、しんなりとしすぎてしまいます。大根の重量に対して約1.5%〜2%の塩分量をもみ込み、浸透圧によって余分な水分をしっかりと外へ押し出すことが、心地よい歯触りを残す絶対条件となります。
また、大根の部位による風味の違いにも配慮が必要です。葉に近い上部は甘みが強く水分が豊富で生食向き、先端にいくほど辛味成分であるイソチオシアネートや苦味成分が増加します。先端寄りの部位を使う際に大根の酢漬け苦味を取る方法としては、皮を筋の内側まで2〜3mmほど厚めに剥くこと、そして塩もみ後にサッと冷水にくぐらせてから固く絞ることが極めて有効です。