2000年に株式会社フジテレビジョンを退社してフリーに転身した八木亜希子は、翌2001年、誰もが予想しなかった大きな一歩を踏み出す。劇作家・映画監督の三谷幸喜がメガホンを取った映画『みんなのいえ』で、映画初出演にしてヒロイン・飯島由美役に抜擢されたのだ。
家を建てる若夫婦と、頑固な大工棟梁、新進気鋭のインテリアデザイナーとの間で巻き起こるドタバタ劇を描いた本作。八木は田中直樹(ココリコ)演じる夫を支えつつ、理想と現実の間で揺れ動く妻の心情を驚くほど自然体で演じきった。スクリーンに映し出された彼女の素朴な美しさと、プロの俳優陣を相手に一歩も引かない堂々たる演技力は映画界に衝撃を与え、第25回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。アナウンサーの枠を完全に超え、本格派の表現者としてその名を轟かせた瞬間だった。