この革新的なスイーツを生み出した背景には、1907年創業の老舗「丸七製茶株式会社」と、その代表を務める鈴木成彦氏の並々ならぬ情熱がある。国内の茶葉消費量が減少傾向にあるなか、製茶・和洋菓子製造業として新たな活路を見出すべく挑戦したのが、「良質な抹茶を丸ごと食べる」というかつてないアプローチだった。
「本物の抹茶の味を知ってほしい」という一心から、鈴木氏はジェラート職人とともに試作を重ねた。通常、抹茶を多量に配合するとペーストが固まらなくなるという物理的な壁に直面しながらも、冷却技術と攪拌プロセスの改良を重ねて現在のレシピを完成させた。日本茶インストラクター協会に所属するプロたちも舌を巻くその品質は、伝統産業がクリエイティブな変革を遂げた最良の事例として語り継がれている。