黒部ダムを訪れたら絶対に味わっておきたい名物が、レストハウスで提供される「黒部ダムカレー」です。昭和40年代初頭に扇沢の食堂で「アーチカレー」として誕生したのがルーツで、ご飯をアーチ状のえん堤に見立て、緑豊かなダム湖をほうれん草やスパイスの効いたカレールーで再現しています。カツやキャベツをトッピングしたボリューム満点の一皿は、目と舌の両方で楽しめるご当地グルメとして不動の人気を誇ります。
そして、ダムえん堤を渡った静かな広場にひっそりと佇んでいるのが、建設工事で命を落とした171名の殉職者慰霊碑です。彫刻家・松田尚之氏が手掛けたブロンズ像には「尊きみはしらに捧ぐ」の言葉が刻まれており、現代の豊かな暮らしがどれほどの犠牲の上に築かれたのかを無言で伝えています。大自然の絶景と近代土木の迫力を堪能すると同時に、この慰霊碑に立ち寄り静かに手を合わせることも、黒部ダムを訪れる意義深い体験の一つです。