水前寺清子が近年直面してきた最も大きな身体的障壁、それが脊柱管狭窄症である。下肢のしびれや激しい痛みを伴うこの疾患は、常に観客の前で立ち続け、全身でリズムを取りながら歌い上げる彼女にとって、まさに致命的な脅威だった。
歩行すら困難になる激痛。過去には緊急手術を受ける事態にも見舞われた。だが、彼女は弱音を吐かなかった。「ファンに心配をかけたくない」「弱々しい姿は見せられない」という一心で、過酷なリハビリテーションを黙々とこなした。トレーナーの手を借りながら地道な筋力回復プログラムに挑み、一歩ずつ、文字通り自分の足で歩き直す日々。激痛に顔を歪めながらも、視線の先には常にステージのスポットライトがあったという。