読者の間で最も激しい議論を呼ぶのが、「悲鳴嶼に続く第2位は誰なのか」という点です。候補に挙がるのは、風柱・不死川実弥、水柱・冨岡義勇、そして蛇柱・伊黒小芭内の3名です。
実弥と義勇のライバル関係と実戦力の微細な差
柱稽古における木刀の手合わせでは、実弥と義勇は互角の打ち合いを演じ、木刀が同時に折れるという描写がなされました。この点から基礎的な剣術技術に大きな開きはありません。 しかし、実戦における「攻撃の苛烈さ」と「継戦の貪欲さ」において、実弥がわずかに上回ります。実弥の最大の強みは、鬼を泥酔させる極めて希少な稀血(まれち)の体質と、重傷を負っても内臓を筋肉で締め上げて戦い続ける狂気的なタフネスです。黒死牟の苛烈な連撃を前にしながら、悲鳴嶼と呼吸を合わせて刃を交え続けた攻撃力・反応速度は、作中屈指の白熱を見せました。 一方の義勇は、水の一掃から独自に編み出した「拾壱ノ型・凪」に代表されるように、守備力と間合いの管理において全柱トップの精度を誇ります。上弦の参・猗窩座の猛攻を炭治郎と共に捌き切り、無惨戦まで前線を張り続けた安定感は抜群ですが、自ら戦局を強引にこじ開ける決定力という観点で、実弥を2位、義勇を4位と位置付けるのが妥当な分析です。
最終決戦で異次元の覚醒を遂げた伊黒小芭内の真価
ここで特筆すべきは、3位に食い込む伊黒小芭内の存在です。無限城編の中盤までは目立った単独戦がなく、実力を疑問視する声もありました。しかし、無惨との地上最終決戦において評価は一変します。 伊黒は無惨の圧倒的な攻撃速度に唯一食らいつき、仲間を守る盾となりながら、死線の極限状態で「自らの万力(握力)のみで日輪刀を赫刀化」させる離れ業をやってのけました。さらに、無惨の攻撃によって両目を深く斬裂され視力を完全に失いながらも、長年の相棒である白蛇・鏑丸(かぶらまる)の視覚伝達を介して正確無比な太刀筋を繰り出しました。 うねる太刀筋による変幻自在の剣術と、極限下で見せた精神力・赫刀の単独発現実績は、実弥に肉薄する2位争いの筆頭格にふさわしいものです。