開放感のある対面型キッチンは王道の人気を誇りますが、住んでみて初めて気づく落とし穴が存在します。最も多い不満の一つが「配膳と下膳の迂回動線」です。シンクや加熱機器からダイニングテーブルへ向かう際、ぐるりとカウンターを回り込む歩数が増えることで、毎食ごとの往復が大きなストレスへと変わってしまいます。
さらに見落とされがちなのが、リビング側からの視線と調理時の飛散問題です。オープンな対面カウンターを選んだ結果、シンク内に溜まった洗い物や調味料のボトルが丸見えになり、くつろぎの空間に生活感が溢れてしまう事態に陥ります。また、油煙やにおいがダイニング全体に拡散しやすく、家具やカーテンへのにおい移りに悩まされるケースも少なくありません。
こうした事態を防ぐには、手元を適度に隠す立ち上がり壁(カウンターの段差15〜20cm程度)を設けるか、調理機器の前だけにガラスパネルを配置するなどの防煙・遮視対策を事前に組み込んでおく設計が効果を発揮します。