メインストリートを少し南へ折れると、一転して賑やかな色彩と熱気に包まれる。日本三大中華街の一つとして知られる南京町だ。店頭の蒸し器から上がる白い湯気、立ち昇る胡麻油の香り、威勢の良い呼び込みの声。五感のすべてが刺激されるエリアである。
食べ歩きのイメージが強いエリアだが、実は本格的な座敷や個室を備えた老舗中華料理店がひしめくランチの宝庫でもある。フカヒレスープがついた豪華なコースから、手頃なプライスで味わえる担々麺セットまで、多様なニーズに応える包容力がある。
世界的な渡航制限の解除以降、観光業の再生とともに南京町の人出はかつてない盛り上がりを見せている。多言語の飛び交う活気ある空間で楽しむ中華ランチは、神戸という街が持つ多様性の象徴と言えるだろう。