ブラックアンドグレーの世界は幅広く、モチーフやルーツによって独自のサブジャンルが確立されています。現在高い人気を誇る主要なスタイルとデザインの傾向を整理しました。
1. チカーノスタイル(ウェストコーストカルチャー)
アメリカ西海岸のメキシコ系アメリカ人コミュニティを発祥とする伝統的スタイルです。ピエロのメイクを施した女性(ペイアソ)、プレイングハンズ(祈りの手)、マリア像、クラシックカー、レタリングなどが象徴的です。ストリートのタフさと哀愁、信仰心が緻密な陰影で描かれます。
2. リアリスティック(写実主義)&ポートレート
近年飛躍的な進化を遂げているのが、写真と見紛うほどの精度を誇るリアリスティックタトゥーです。特に実在の人物や歴史的偉人、家族、ペットの顔を忠実に再現する「ポートレートタトゥー」は、彫師の卓越したデッサン力が求められる最高峰のジャンルです。毛並みや瞳の輝き、シワの質感までリアルに描写されます。
3. ダークアート&スカル・ボタニカルモチーフ
スカル(頭蓋骨)、砂時計、カラス、蛇、薔薇などのモチーフは、ブラックアンドグレーの陰影表現と抜群の相性を誇ります。「メメント・モリ(死を忘れるな)」や「時間の経過」をテーマにした重厚な構図は、男性・女性を問わず腕や背中の大作として選ばれています。
4. マイクロタトゥー&ファインライン
一本針(シングルニードル)を用いて、極めて細い線と繊細な薄いグレーのぼかしで仕上げるミニマルなデザインです。指先や足首、耳の後ろなどにワンポイントでさりげなく入れるスタイルとして、初めてタトゥーを入れる層からも高い支持を得ています。