犢橋高校の名を全国に知らしめている最大の要因は、国民的スターである木村拓哉氏と、稀代のコラムニスト・タレントであるマツコ・デラックス氏が、1988年(昭和63年)の入学時に同じ学年に在籍していたという歴史的事実です。
バラエティ番組や過去の対談特番において、マツコ氏が「同じ高校の1年生の時、木村君がいた」「当時はまだ普通の高校生だったけれど際立って目立っていた」と述懐したエピソードは広く知られています。木村氏は高校1年の途中で芸能活動の本格化に伴い東京都立代々木高等学校(定時制)へ転校したため、二人が同じキャンパスで過ごしたのは実質的に1年足らずの短い期間でした。それでも、日本を代表する二大エンターテイナーが同時期に同じ学び舎に集っていたという巡り合わせは、日本の芸能史・学校史において極めて稀有な事例といえます。
社会学的な視点から振り返ると、1980年代後半の千葉市郊外はベッドタウン化が急速に進み、新設高校に多種多様な背景を持つ若者が集積した熱気あふれる時代でした。この時代のエネルギーが、後に多大な表現力を開花させる個性的な人材を育む土壌となった側面は見逃せません。ただし、当時の破天荒なエピソードばかりが独り歩きし、現在の学校環境と混同されやすい点には留意が必要です。