一般的な食パンや菓子パンと比べ、バゲットをはじめとするフランスパンの劣化スピードは圧倒的です。パッケージに記載される「美味しく食べられる期限」である賞味期限と、「安全に食べられる期限」である消費期限の違いを理解した上で、フランスパン本来の特性を知る必要があります。
フランスパンの原材料は、基本的に「小麦粉・酵母(イースト)・塩・水」の4つのみで作られます。バターなどの油脂類や砂糖、乳製品を一切含まないシンプルな製法(リーンな生地)だからこそ、あの力強い小麦の香りとクリスピーな食感が生まれます。しかし、保水性を高める砂糖や、しっとり感を保つ油脂が入っていないため、水分が外部へ逃げやすく、小麦に含まれるデンプンの老化(結晶化)が他のパンよりも圧倒的に早く進んでしまうのがフランスパンの劣化原因です。
パン屋の焼きたてバゲットの賞味期限は、本来の美味しさを堪能するなら「焼き上がりから半日〜当日中」、常温保存での日持ちは長くても「翌日中まで」が限界と考えるのが製パン業界の共通認識です。