作家・海堂尊の緻密な原作ワールドにおいて、東城大学医学部付属病院は日本の医療界が抱える構造的病理の縮図として描かれる。先端医療技術の導入、論文の引用数を巡る政治劇、学会での主導権争い。患者のベッドサイドから遠く離れた場所で繰り広げられる権力闘争のリアルさが、物語の骨格を強固に支えている。
スリースターや最新の医療機器といったテクノロジーがどれほど進化しようとも、最後に命を救うのは生身の人間の技術と覚悟であるという逆説。緻密なプロットに裏打ちされたサスペンス要素が、重厚な人間ドラマと見事に融合し、日本のテレビドラマ史上に残る傑作を生み出す原動力となった。