迷信に翻弄された列島の記憶、丙午が映す出生クライシスの真相

迷信に翻弄された列島の記憶、丙午が映す出生クライシスの真相

迷信に翻弄された列島の記憶、丙午が映す出生クライシスの真相の基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。

この特異な迷信の根底には、古代中国から伝わった十干十二支の体系と陰陽五行思想がある。万物を「木・火・土・金・水」の5つの元素と「陰・陽」に分類するこの世界観において、「丙(ひのえ)」は「火の兄」、すなわち陽の火を意味する。そして「午(うま)」もまた、南の方角を司る火の属性を持つ十二支だ。

火と火が重なり合う丙午は、激しい気性の象徴とされた。もともとは火災が多い年、あるいは激しい変化が起きる年といった自然観や天候予測に近い観念だったものが、中世から近世にかけて日本独自の解釈へと変貌を遂げていく。強い陽のエネルギーを持つ年に生まれた女性への根拠なき偏見は、家父長制の定着とともに「家を滅ぼす」という歪んだ禁忌へと仕立て上げられていった。

小林 直樹
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小林 直樹

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